フロアポンプとエアゲージを、ポケットサイズ一台に押し込めた話 ― OUTZAC JET BIKE PUMP

フロアポンプとエアゲージを、ポケットサイズ一台に押し込めた話 ― OUTZAC JET BIKE PUMP

自転車の空気入れとして小ぶりな電動ポンプをMakuakeで応援購入していたのだが、届いたのでざっくり感想。

きっかけは「二度手間」へのストレス

自転車に空気を入れる、というのは本来そんなに大した作業ではない。
けれど我が家のフロアポンプには空気圧メーターが付いておらず、毎回別の専用エアゲージで測り直していた。

入れて、外して、測って、また入れて。たった数十秒の作業に複数の道具を持ち替えるこの動作が、地味にストレスだった。

ついでに言えば、フロアポンプというのは存在感がそこそこある。出してくるのも、しまうのも、面倒くさい。

「ちょっと空気足したいな」と思った瞬間の腰の重さは、自転車に乗る頻度そのものを下げる原因にすらなっていた気がする。

そんなタイミングでMakuakeに現れたのが、OUTZACの「JET BIKE PUMP」だった。栄養ドリンクサイズの電動ポンプで、空気圧の設定値で自動停止する。これ一台あれば、フロアポンプもエアゲージも要らなくなるかもしれない。そう思って応援購入した。

Makuake|ロード・MTB対応|いつでもどこでも極上の乗り心地|自転車用空気入れOUTZAC|Makuake(マクアケ)
ユーザーの声「JET BIKE PUMPを買うことは、空気を入れるスピード、携帯性、安全性を重視する、すべての自転車乗りにとって、本当に意味のある投資です。長距離を走る上でも究極の安心を提供し、空気を調整しないといけなくなっても、(汗ひとつ...
Makuake(マクアケ)

開封:公称値どおり、ただし収納ケースはないので自分でどうにかする必要あり

届いてまず確かめたのはサイズと重量。
公称118g、栄養ドリンク級というスペックは事実そのままで、誇張は感じない。
手のひらに収まるサイズで、片手で握って操作できる。

ただ、もともとわかってはいたことだが・・収納ケースや袋の類が一切付属していない

本体、仏式バルブ用アダプター、米式コネクター、エアノズル、ボール用空気針、Type-C充電ケーブル、面ファスナー、取扱説明書(日本語用のマニュアルも別に入ってた)。

仏式バルブで運用する場合、本体に加えてアダプターと念のため延長エアチューブを常時セットで持ち歩くことになる。

チューブを繋いだままにすると嵩張るので、外して保管したい。けれど小さい部品をバラで持ち歩くと、確実になくす。

仕方ないので、3Dプリンタで専用ケースを自作した。

とりあえずは本体、アダプタ、延長ホースがバラバラにだけならなければいいやっていう感じ。。
う~ん・・・延長エアチューブ特に持ち歩かなくてもいい気がしてきた。

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実使用:700×35Cを3.1barまで継ぎ足してみる

メインの用途として想定していたのは自宅での空気入れだ。普段乗っているのは700×35Cのタイヤ。多少抜けた状態から3.1barまで継ぎ足してみる。
操作はシンプルで、上下ボタンで目標空気圧を設定し、起動ボタンを押すだけ。

設定した3.1barに達してから少ししてから自動でモーターが止まる。

これだ。これがやりたかった。

フロアポンプを出してきて、ゲージを別途繋いで、という一連の段取りが、片手で完結する。
継ぎ足しなのでそこまで負荷の高い使い方ではないはずだが、ここで一つ気になる挙動があった。
本体ではなく、延長エアチューブ側がそれなりに熱くなる

最初は「電動ポンプだしモーターが熱を持つのは当然か」と思ったが、本体側はそこまでではない。
熱いのはチューブだ。

おそらくこれはモーターの熱ではなく、急速に圧縮された空気そのものの温度上昇 ―― 断熱圧縮で空気が熱を持ち、それがチューブを温めている。

物理的には当たり前の現象ではあるけれど、手動ポンプではあまり意識しなかった部分だ。

継ぎ足し1本でこの程度なので、ゼロから複数本連続で充填する使い方をすると、もう少し気を遣う必要があるかもしれない。

商品ページの質問コメントにあったがこの熱の問題があるのでTPUチューブへの使用は非推奨とのことだった。 この辺の話題はもう少し前面に出して書いておいた方が良いかとおもった。

音については他を使ったことが無いのでこんなもんなのかなという感じで許容できる範囲だった。

仏式アダプターは「しっかり嵌める」が絶対条件

仏式バルブで運用する場合は付属のアダプターを介して接続する。

ここの嵌め込みが甘いと、当たり前のように空気が漏れる。
逆に言えばしっかり嵌めれば漏れはほぼ感じない。

これは構造上どうしようもない部分ではあるけれど初回使用時に「あれ、入ってないな?」と焦らないためのコツとして覚えておきたい。
締めが足りなければ、ポンプはせっせと空気を送っているのにタイヤは膨らまない、という間抜けな状況になる。

自動停止機能の精度について

このポンプの目玉である空気圧の自動停止機能。指定した値で確実に停止する、という挙動自体は問題なく動作している。
ただし絶対値の精度については、若干高めに出ている印象がある。

設定値で止まった直後に別のゲージで測ると、わずかに高い数値が出た。
3.1BARで設定して空気入れた後にエアゲージで測って3.17BAR。
数値上設定した数字に達してからちょっと時間をおいて止まっていたのでそのあたりの誤差が出ているように感じる。

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とはいえ試行回数を重ねたわけではないので、現段階で「精度が悪い」と言いたいわけではない。
日常の運用で「だいたい3.1bar前後で揃えたい」という用途には十分応えてくれる精度感ではある。

シビアにレース用セッティングを詰めたい人は、別途ゲージで補正前提で使うのが無難だろう。
逆にカジュアルライダーにとっては、設定値に対する若干のオフセットを把握しておけば実用上の不都合はない。

携帯性と「自宅常設+遠出携帯」のハイブリッド運用

サイズと重さは公称どおりなので、遠出するときにサドルバッグなりバックパックなりに放り込んでおけば、出先でのトラブルにも対応できる。
CO2ボンベと違って繰り返し使えるし、Type-C充電なのでモバイルバッテリーから給電できるのも地味にありがたい。

ただ、僕の場合は購入時点からメインの用途を「自宅常設」に置いていた。フロアポンプ+エアゲージという二台体制を、このポンプ一台に統合する。
これが達成できれば十分元は取れる、という判断だった。
結果として、その目論見はおおむね達成できている。

とりとめのないまとめ

総評:道具をひとつ減らすための、ちょうどいい一本

正直、完璧な製品というわけではないと思う。

発熱の挙動や空気圧精度の微妙なズレ、あと必要だったのかまったくもって謎なセーフティライト機能等・・・気になる点は確かにある。

しかし、「フロアポンプを出してゲージで測ってしまう」という一連の段取りを手のひらサイズの一台に圧縮できる体験はそれらの欠点を補って余りある。

道具をひとつ減らせる、というのはガジェットの最も誠実な価値の一つだと思う。

自宅でサッと空気を入れたい人、遠出のときの保険を軽くしたい人、CO2ボンベの使い捨て運用に疑問を感じていた人。
このあたりの層には、素直に勧められる一本だ。 (TPUチューブは非対応なので注意)

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